2020 SUPER GT Rd.3 SUZUKA GT 300km RACE
2020/8/22-23
鈴鹿サーキット(1周 5.807km)
#33 エヴァRT初号機 XWorks R8
予選:23位 決勝レース:24位
2020年シーズンのカレンダーは新型コロナウィルスの影響で変更が続き、国内3サーキットのみで開催される事となり、チームは2戦続いた富士スピードウェイから鈴鹿サーキットへと戦いの場を移すことになった。
第3戦鈴鹿と次戦もてぎにおいてチームは経験豊富なドライバー、木村武史選手をショウン・トン選手のパートナーとして迎えることになった。
レースウィークを前にチームは2019年の鈴鹿でのタイヤトラブルの経験からタイヤ選択に主なターゲットを絞っていった。
開催時期もあり気温は昨年よりも高く35℃、路面温度は45℃を超えていた。
金曜日より始まったレースウィークはまずドライバー達のトラックウォークと車両の公式車検よりスタート。
チームによる抜かりない準備により公式車検は問題なく通過。
その後はレースシミュレーションでのドライバー交代の練習やメカニックによるピットストップ練習など実戦に向けての準備を整えていった。
レースにおいてはピットストップが最も戦略的なポイントであり、チームとしても1、2秒をどう獲得できるかの大変重要なポイントであり、それ故に完璧なピットストップ作業が求められる。
翌土曜日の公式練習セッションは2人のドライバーによってレース向けのタイヤ選択や予選シミュレーションを行い、タイヤや搭載燃料量が車両のパフォーマンスに与える影響を実感し、貴重なデータを集めることができた。
今回は来年より導入予定であるFCY(フルコースイエロー)のテストセッションが特別にスケジュールに組み込まれ、木村選手によりドライブ。木村選手は次第に車両に対しての習熟も進み、このセッションにおいてもラップタイムに進歩がみられた。
予選1はショウン・トン選手が担当。チームはQ2進出よりも決勝レースにターゲットを絞り、固いコンパウンドのタイヤをセレクト。過酷な暑さが予想される決勝レースに向けてスターティングタイヤにてアドバンテージを得て、ロングスティントを決行する戦略を採った。
その結果予選は23番手となった。固めのタイヤでまずまずのポジションにはなったが、明日の決勝レースでは大いに巻き返しが期待できる。
ウォームアップ走行と決勝が行われた日曜日、まずはウォームアップ走行を2名のドライバーによって走行、セットアップの確認を行った。ドライバーによるフィードバックからいくつかの小さなセットアップチェンジを行いチームはレースに臨んだ。
ショウン・トン選手がスターティングドライバーを務め、スタート後もコンスタントにラップタイムを刻み、チームも無線からサポートを行った。
ショウン・トン選手のスティントでは2回のセーフティーカー(以下SC)が介入、それによりタイヤマネージメントをすることが出来た。レースの折り返し地点の頃にはショウン・トン選手のラップタイムは前を走るほぼすべての車両より速く、次第にポジションを上げていった。
ここまでチームの戦略は完璧に機能しており、25周を過ぎた頃では3位までのぼり、ピットストップが出来るタイミングになった。
しかし非常にもこのタイミングで1台の車両がグラベルに停車、再びSCが介入してしまう。
レギュレーションではSCの介入中はドライバー交代がペナルティーになる為、チームはSC明けのタイミングを待たなくてはいけなくなってしまった。
このSCにより、チームの戦略は水の泡になってしまいトップ10フィニッシュは叶わなくなってしまった。
ピットストップ後、ステアリングを握った木村選手は慣れないマシンではあるが、ラップごとにタイムを更新していくものの、ポジションを巻き返すことは出来ず…#33エヴァRT初号機 Xworks R8は24位でチェッカーフラッグを受けた。
中盤まで入賞も期待できる展開であったが、SCのタイミングにて戦略は崩されてしまった格好だ。しかし大荒れのレースの中マシンをほぼ無傷でチェッカーに導いたのはポジティブな面である。
次戦もてぎにむけてチームはすでに準備を始めており、Audi R8 LMS GT3と相性のよいもてぎでも新たにチーム一丸となって戦っていきたい。
◇ドライバーコメント
ショウン・トン選手:
結果は厳しいものですが、チームが前進しているのを感じています。パフォーマンスもあがっていてとてもポジティブにとらえています。鈴鹿はいつも色々な事があり、チームとしてもドライバーとしてもとても興奮します。
Audi R8 LMS EVOとヨコハマタイヤの新しいコラボレーションは自分にとってまだまだ新しく、しかし開幕から3戦で価値のある知識や経験を得ることが出来ているのを実感しています。そしてこの経験をAudiと相性の良いもてぎに生かし、良い結果を出していきたいと思います。
木村武史選手:
今回は急遽という事もあり、実際アウディでの走行が不十分ながらの参加でしたがレース中色々な事を勉強出来たのかなと思っております。鈴鹿でのレースをしっかりと思い返して次戦もてぎに生かして良い結果に繋げていきたいと思います。
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