2024年11月9日(土)、AUTOBACS JEGT GRAND PRIX 2024シリーズ開幕戦となる第1戦がオンラインで開催され、トップリーグに「EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川」が参戦した。
EVANGELION e-RACINGとウエインズトヨタ神奈川がタッグを組んで参戦する2年目のシーズン、マシンは昨シーズンと同じくGRスープラだが、エヴァンゲリオン2号機をモチーフとした赤ベースのデザインから、エヴァンゲリオン初号機をモチーフとした紫ベースのデザインに改められた。
このマシンのデザインは、同じくウエインズトヨタ神奈川がサポートするD1グランプリ参戦車両とリンクするものであり、リアル/バーチャル双方のモータースポーツ盛り上げを図る。
監督は引き続き、現役SUPER GTドライバーでありグランツーリスモの世界チャンピオンである冨林勇佑氏が務め、同じく世界チャンピオンの山中智瑛選手との強力なコンビは健在。2024年1月 東京オートサロンの舞台で勝利を収めた戦力はそのままに、新たにドラフト会議で獲得した最年少の加藤陸選手が加入し、新たなシーズンに臨む。
第1戦・第2戦のレースは大きく見直され、事前に行われる予選スーパーラップ、10チームが3グループに分かれて行われるハイパースプリント、そして10台が競うセミ耐久レースという構成となった。開幕戦の舞台は鈴鹿サーキット。オーバーテイクが難しく、レースの展開にはスターティンググリッドとピット戦略が大きく影響する。
重要な予選スーパーラップを任されたのは、昨年の開幕戦でも鈴鹿の予選を担った、チーム所属3年目の鈴木聖弥選手。
事前の練習では圧巻のタイムを記録しており、ポールポジション獲得が期待されたが、第1コーナーの進入で僅かにラインを外し、結果は3番手。
ハイパースプリントを担当するのは山中智瑛選手。
鈴木選手が勝ち取った予選3位という結果から、Cグループのポールポジションでスタートすることとなったが、僅か2周のハイパースプリントでは、スタートのマシン性能差が露見する展開に。GRスープラを駆る山中選手はスタート直後、圧倒的な蹴り出しを見せたNSXを駆るARTA杉守翔平選手(8号車)にオーバーテイクを許してしまう。
各ドライバーがミスの無いレベルの高い走りを見せた結果、その後の順位変動は無く、山中選手は2位でチェッカーを受けた。
勝負の決勝レースを託されたのは、昨シーズン3戦全てでフィニッシュドライバーを務め、絶対的な信頼を置かれている森本健太選手。
このレースは3種類のタイヤ使用義務があり、森本選手は3番グリッドからハードタイヤでスタート。ハードタイヤでスタートした他チームの多くが僅か1周でピットに戻り、よりグリップ力の高いタイヤで多く周回する作戦を取る中、森本選手は4周を走破。
コースに留まった結果、2位でピットインし、ミディアムタイヤへの交換を行う。GRスープラの特性から、耐久性の高いハードタイヤで多目に周回する戦略だ。
6位でコースに戻った頃には、一方で既に2回目のピットインを行うチームも現れるなど、見た目では全く順位が読めない状況に。
9周目、3位で再びピットインし、ソフトタイヤに交換。6位でコースに戻り、残り3周を最もペースに優れるソフトタイヤで走り切ることになる。順位に変動無く迎えたファイナルラップだったが、最後のタイヤ交換を残していた大原悠暉選手(127号車)がピットインし後退。
既に7周を走行したミディアムタイヤでの走行に苦しんでいた佐々木唯人選手(54号車)をオーバーテイクし、4位に浮上。
更なるポジションアップを狙うも及ばず、そのまま4番手でチェッカーとなった。
マシンの特性もあり、際立って目立つシーンは無かったものの、ミス無くしっかりとレースを戦い、それぞれ着実にポイントを獲得した選手たちには、次戦以降の活躍を期待したい。
◆監督コメント
スーパーラップでは鈴木選手が、少しミスもありましたが持ち前のスピードとGRスープラ レーシングコンセプトの強みである一発の速さをしっかり活かしてくれて、予選3番手の高位置を確保してくれました。
その後、山中選手のベテランらしい安定したドライビングでスプリントも2位でゴール。
決勝ではGRスープラ レーシングコンセプトの弱点であるタイヤへの攻撃性の強さに苦労し、苦しいレース展開となりましたが森本選手がなんとか大きなミスなく走り切り4位で開幕戦を終えました。
我々の目標であるシリーズチャンピオンに向けては、コースとの相性で考えると最低限の順位で終わることはできたのかなとは思います。
次の富士では持ち前のストレートのスピードの速さを活かし、最低でも表彰台を確保しランキングで優位に立ちたいと思います。
応援頂いた皆様ありがとうございました。
冨林 勇佑
◆選手コメント
Rd.1はスーパーラップを担当し、ポールポジションを目指して奮闘しました。
しかし1コーナーで大きく体勢を乱してしまい、3位でスーパーラップを終えました。
今年はハイパースプリントにも予選順位が反映されるのでより重要な役割でしたが、あと少しというところで及びませんでした。
また、ハイパースプリントでは山中選手がスタートでMRのNSXに競り負けましたがそれでも2位でポイントを獲得しました。
決勝レースは森本選手がタイヤの消耗と戦いながらのレースでしたがしっかり4位という上位でレースを終え、Rd.1はポイントランキング4位で終えました。
今回は昨年より予選が重要視される中でうまく一発を出し切れずに終わってしまいとても悔しいです。
次にスーパーラップを担当する際は自分が納得行くような走りをして後のドライバーに任せられるように頑張ります!
最後に、チーム関係者をはじめ応援してくださった皆様ありがとうございました。
Rd.2もベストを尽くして頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。
鈴木 聖弥
開幕戦では今シーズンから導入された新フォーマットのレース、ハイパースプリントを担当させていただきました。
2周しか無いこのレースでは、スタンディングスタート(停止状態から加速する)方式が採用され、スタートでは駆動方式がMRの車両が有利と見られており、スタートから1コーナーまで1位を守り切れるかが勝負となりました。
しかし、MR車両のスタートの勢いは凄まじく、どうすることもできないまま2周のレースを終えて2位でフィニッシュ。
ハイパースプリントもポイント配分が高いだけに、シリーズを考えると手痛いレース結果となりました。
今年のチームメンバーは昨年から同じメンバーも多く、新加入のメンバーもすぐにチームに溶け込んで、非常にいい形でチームができあがってきていると感じているので、最後まで諦めずにシリーズタイトルを目指していきます。
引き続き応援よろしくお願いします。
山中 智瑛
今回のRd.1も決勝レースを担当いたしました。今年もGRスープラでの参戦で、ロングレースではタイヤにとても悩まされました。上位の混戦を予想していたのですが、何も起こらず4位フィニッシュとなり悔しい結果になりました。まだまだ巻き返せるのでしっかりポイントを取れるようチームで力を合わせて頑張りますので、応援宜しくお願いいたします!
森本 健太
次戦は11月23日(土)第2戦、舞台は富士スピードウェイ。
引き続き「EVANGELION e-RACING × ウエインズトヨタ神奈川」の応援をよろしくお願いします。
EVANGELION e-RACING×ウエインズトヨタ神奈川
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